2017年9月

30日(土) 「イベント準備だって」

社内体制が変わり、いろいろと大きく変化している日常。

勤務先は、これまでは独立自治のような感じでしたが、
社長が変わったことで、グループの一つであるという連携感が強くなり、
(もともと甲府の会社から派生したところなので)
昨日まで1週間ほど、甲府へ、研修とは名ばかりの出向をしておりました。

別になにかを学んだわけでもなく、
さりとてなにを手伝ったわけでもなく。
ただ、デスクを借りてパソコンを持ち込んで。
持っていったパソコンの調子が悪く、二日間は特になにもせず、
3日目に予備のパソコンを持っていくも、
アプリケーションのバージョンアップがうまくいかずに、機体を持ち帰り、
こちらの事務所でアップデートしてまた持っていったりして。

なにをしてたんだろう。

で、本来休みである今日、これからイベント準備の手伝いに向かわなければなりません。
そして明日は一日手伝いです。

代休はもらいましたが、
もともと希望休を出していた日で、イベントに出る嫁さんの手伝いをするので、
休みが休みではありません。

目論見が大きく崩れました。

前だったら、そんなことしなくて済んだんだろうなと思うと、
どうにも気持ちが萎えますね。


3日(日) 「太陽も確認」

5時頃起床。
窓の外を見ますと、きっちり日が当たっているじゃないですか。
夕べ、主任さんにも、晴れていれば太陽を見ましょうと言っておいたので、
すぐに準備をしました。
が、太陽が見えているのが建物の陰。
車の方まで下りれば見えるのですが、山荘の前では無理なので、
まだ皆さんに見ていただくには早いかと思い、
しばらく待つことに。

少し待って外に出ると、いい感じに日が当たってきました。
セッティングをしていると、主任さんが出てきましたので、
ちょっと覗いていただきました。

「おっ、すげぇ!」

きっちり黒点も見えていて見ごたえがありますな。

館内のテレビの脇の窓からも見られることに気づきまして。
朝食準備をしていたスタッフの方にも見ていただきました。

草の根運動じゃないですが、
少しずつ興味を持っていただかないとね。

朝食をいただき、再度外で望遠鏡をセット。
出てきた方、登ってきた方にも随時見ていただきました。

「これが太陽?!」
「そうです。黒点も見えてますよ」
「あぁ、そうなんだ! 自分の目のゴミかと思ってた!」

まぁ、黒点なんて見たことのある方の方が少ないですもんね。
なんなら、黒点ということすら知らない(というか、忘れた)方も多いですから。

山荘のチェックアウトは、一般の宿よりも早い9時。
そらぁ、登山口ですもんね。
そこまでうだうだすることも考えましたが、
あまり人が増えてくると、車を動かすのに躊躇してしまいます。
スタッフの方は大丈夫だと言いますが、
あくまでも部外者の車なので、こちらが気まずい。
9時からは、林道の工事も始まりますしね。
てなわけで、身支度を整えまして、8時過ぎにチェックアウト。
ビジターセンターにもあいさつに行きまして、
「またやりましょう!」
なんて、ありがたい言葉もいただきまして、
ついでに嫁さんの個展のチラシもたっぷりと置かせていただきまして、
そそくさと出発しました。

うねる林道をゆっくりと下ります。
途中途中で景色を眺めたり、地層を眺めたり。
やがてゲートにたどり着きまして、
教わった方法で解錠をしましたところ、
登ってくる車がありました。
通るのかと思って待っていると手を振ってきました。

私が通る方は南京錠と鎖のゲート。
隣はセンサー式の鎖のゲート。
その車が近づくと、センサーが反応し、鎖がスーッと下がりました。

かっけぇ!

そんなことで、テンションが上がりました。

さて、昨夜のうちに下山している社長さんがおられるか分かりませんでしたが、
一応道の駅に向かってみました。
その道中、少しすると雨が降ってきました。
確かに曇ってはいましたが、上は晴れていたのに。
天候が違うことを肌で実感。

しばらくして道の駅に着きました。
ちょっとにぎわっていて、観光バスもいますが、
オープンは10時。
トイレ休憩なのでしょうか。
私もオープンを待って、車中で仮眠。

目を覚ますと10時ちょっとすぎ。
アラームなしでも正確に目覚めるのは、
助かるという反面、神経が休まっていないんじゃないかと若干不安も。

雨は上がっていました。
一時的なものだったんですね。
さて、施設内に入ってみましたが、社長さんの姿はなし。
事務所のドアも開いていましたが、おられないようです。
まぁ、約束もしていませんし、
無理に所在を確認することもないので、
目についたお酒だけ買って、失礼をしました。

さぁ、あとは帰るだけです。
次、また来る機会はあるでしょうか。

あるといいなぁ。


2日(土) 「やっぱり楽しい」

いよいよやってきてしまった、星空案内当日。

あれも必要じゃないか、これはどうだろうか、
そんなことを考えてしまうので、
荷物がどんどんと膨れ上がりまして、
最終的に
「リアタイヤ、沈んでないかい?」
という量になってしまいました。
反射望遠鏡と赤道儀、屈折望遠鏡と経緯台、
双眼鏡二台に、太陽望遠鏡、カメラと三脚3本。
悪天候時用のノートPCと資料と星座早見盤。
いらない気もしましたが、一応上着とさらに防寒着。
ついでに、嫁さんの個展のチラシまで積んで。

夜逃げみたいだ(苦笑)。

高速道路状況を見ると、観光渋滞が起きているようでしたので、
注意をしつつ出発しました。
晴れているし、天気予報では現地も晴れなので、
ちょっと気が楽です。

高速は快適。
周りの車がテンション高すぎて、恐ろしかった。
一か所、松本インター手前で、
恐らくパンクでしょうね、路肩に止まっている車がいました。
パッと見、家族連れ。
お父さん、対処できなかったのかしら。

つらいっすね。

安曇野インターで下りたところで、すぐにノロノロ。
なにがあるわけでもないのでしょう。
国道沿いの施設への出入り渋滞、という感じでした。

ところで、少し前から気にはなっていたのですが、
天候が怪しい。
というか、曇り。
まじかぁ。

街を離れると、一転スムーズに車が流れ始めました。
まぁ、台数が劇的に少なくなっているからですけどね。

途中、スーパーで、寝酒用のビールを買いました。
さすがに観察会前の夕食時には飲めませんからね。
それと、視覚的標高実感装置・・・つまりスナック菓子を購入。
パンパンになってくれるはずなので。
天候が悪いときのネタ用です。

インターを降りて2時間。
先方の社長と待ち合わせをする場所に到着しました。
ちょっと早かったかと思いつつ電話を入れてみると、
やはりつながらない。
空も、のっぺり曇り空。
仕方ないので、車中で仮眠をとって一休み。
30分ほどで折り返しがありました。
これから向かうというので、すぐに来るのかなーと思っていたら、
どうやら遠い場所におられたようで、小一時間後に合流。

さて、前回はロープウエイでしたが、
今回は車で上がります。
一般車の通行を禁止した林道を特別に通らせていただくわけです。

わくわく。

社長に続いてゲートまで行き、
解錠をしていただいて、いざ林道へ。

正直、どんな道だろうとドキドキしていたのですが、
以前はバスも通っていたということでしたので、
もちろん、狭くて勾配もきつく、
路面も結構傷んでうねっていましたが、
まぁまぁこんなもんか、といったところ。
ただ、ロープウエイの真下を通過していくときは、ちょっとテンションが上がりました(笑)。

 

この道は地滑りを起こすということで、その工事現場がありました。
そこで社長が一度車を止めて、ペットボトルのお茶をケースでプレハブの事務所へ。
聞けば、通行するたびに工事の手を止めてもらうので、
お詫びとして差し入れをしたとのこと。

すげぇ気づかいだ。

時折対向車とすれ違いながら、
時折フロントガラスに霧雨を感じながら、気が付けば終点。
登山者の脇をすり抜けるようにして、車を駐車場へ。

うーん、曇りだ。

それでも、待っていると若干晴れ間も出てきたので、広がってくれることに期待。

 

ビジターセンターで軽く打ち合わせをして、チェックイン。
夕食は17時半から、社長さんと会食。
それまで、およそ2時間。
社長は、一度仕事に戻るということで下山しました。

さて、空いた時間、自然園内の散策もいいのでしょうけども、
4時間近く運転してきて、多少しんどい上に、
格好が、
「ちょっとコンビニへ行ってくる」
という、いつもの軽装なので、
さすがに馬鹿にしすぎかと思い、
おとなしく部屋にこもりました。

16時頃、半分くらい晴れまして、これならいけると思ったのですが、
そこから一気にガスが下りてきまして、
辺りが白い闇の中。

あうち。

ちょっと、だめかもしんまい。

やきもきしながら、17時半ちょっと前に食堂に向かいますと、
主任さんが近づいてきて、
社長が遅れると伝えてくれました。

ごはん、おあずけ(苦笑)。

しばらく天候を見ながら待っていると、18時頃に社長到着。
観察会が19時からなので、いそいそと夕食へ。

 

ゴンドラで上がるような高地で、普通の旅館並みのお食事。
まぁ、道はつながっているので、
さほど驚くこともないのでしょうが、
でも、登山口の宿でこのレベルが出るのなら、
十分にありなのではないでしょうか。
出来合いのものをあるのでしょうが、
おいしかったですよ。

30分ほどで食事を終えて空をにらみますが、
窓から見える稜線は雲に隠れたり姿を見せたりの繰り返し。
場所を替えましょうかと、大型テレビの置いてあるスペースに移動したら、
その窓から、ぽんと月の姿が見えました。

晴れてんじゃん!

と外に出ますと、9割近く晴れ。
もうもうもう、いきましょうよ!
急いで車に行き、望遠鏡のセット開始。
社長は、宿泊客を呼びに向かいました。
10分で、望遠鏡2台の組み上げとファインダー合わせ、
双眼鏡のセットをしてやりました。
さすがにカメラまでは間に合いませんでしたが、
月齢11の月が明るいので、
むやみに向けても写せません。
まぁ、いいでしょう。

始める前に、月を覗くスタッフ。
まぁ、迫力に驚きますよね。
嫁さんから借りた、スマホ撮影用のアダプタも大活躍。
社長さんが子供のように喜んでいます。

パラパラとお客が集まり始め、最終的に15名ほど。
気温は10度くらいでしょうか。
みなさん街の冬支度。
私は変わらずコンビニ仕様。

ミートテックですから。

星のソムリエというものを簡単に説明し、
夏の空、月、北の空辺りを案内した後、いざ望遠鏡へ。
屈折が60倍、反射が80倍程度。
やはり見え味が違います。
そこに双眼鏡を加えると、
やはり立体的に感じられて、これも趣がよろし。
40分くらいのところで、またサーっと雲がやってきました。

いったん終了し、
お部屋に戻る方、ビジターセンターで待機する方に分かれました。
私は望遠鏡に張り付き、天気を見ながら対物側のふたを閉めて待機。
なにせ夜露が凄いので。

少しして土星が顔を出し、また一気に晴れました。
お客さんを呼び戻して、観察会第2弾。
土星を見せつつ、100均のバランスボールと厚紙で作った土星の模型で、状況を簡単に説明。
皆さん、土星も認識できたようで、ホッとしました。

合計で1時間半ほどでしょうか。
ここでまた天気が崩れてきたので終了。

お客さんがいなくなった後、また少し見え始めたので、
残ったスタッフで少し見ていましたら、
仕事を終えたスタッフたちが集まってきたので、
観察会第3弾開始。
まぁでも、よくなったり悪くなったりの繰り返しですね。
最終的に、主任ともう一人のスタッフだけ、
アルビレオとM31を見られました。

21時。風も強くなってきたので本当に終了。
主任さんは、直焦点撮影に興味があったようでしたが、
あまりに風が強すぎたので、断念しました。

片づけを終えて部屋に戻り、営業時間のすぎた大浴場へ。
バスタオルを持っていかなかったのは失敗しましたが、
持参のフェイスタオルとアメニティのタオルで間に合いました。

部屋に戻りうだうだと過ごしましたが、
さすがに、写真の一枚も撮っていないとなると、
嫁さんに「せっかくいったのに!」と噛みつかれる気がしたので、
様子を見に出てみました。
(玄関は施錠しないそうです)
すると、風はおさまり、きっちりと晴れています。

・・・・・・やらなきゃいけないじゃないか。

とはいえ、月の暴力的な明るさがありますので、
景色と空の対比で面白そうなところを探しながら動いていましたら、
なにやら人影が。
しかも撮影中?

案の定、主任さんでした。
やってらっしゃたんですね。

これはいい機会だと思い
「望遠鏡でやってみますか?」
と訊いてみました。
「いやいや、片づけたのに悪いですよ」
「出すだけですもん」
「いやいや、申し訳ないですから」
「じゃあ、やっちゃいましょう」
「・・・やった!」

喜んでんじゃん(苦笑)。

まぁ、私が出てこないかなと念じていたらしいですよ、どうやら。

主任さんのカメラは私と同じメーカーでしたので、
同じアダプターでいけました。
屈折を組み上げてアダプターを装着し、
そこにカメラを付けましたら・・・
「おっ、すっげぇ!」
お月さんが、どーん。

スタッフの女の子もそこにいまして、
彼女も試してみて、やはり歓声。
土星は・・・というところでしたが、
アイピースを組み込むアダプタがないため、等倍でしか写せないので
米粒より小さいものしか写らないと説明。
でも、見た目で大きい、例えば、すばる辺りなら面白いですよと言うと、
まぁ、見透かしたかのように、すばるが建物の屋根から顔を出しているわけですよ。
やらんわけにはいかないじゃん。
もちろん、きっちり写りましたよ。
ただ、さすがに露出をかけなければいけないので、
望遠鏡の揺れ、日周運動などで、ぴたっと静止した画像は難しかったですね。

でも、お二人が、じわじわと沼にハマっていくのを間近で見てしまいました。

大喜びの小一時間。
そこで雲が出てきて終了。
機材も体もしっとり夜露にまみれています。
撤収のため片付ける私を見て、
「暗い中なのに手際いいっすね」

月明かりで見えてるもん。

すべてをまとめあげて、本日終了。

お疲れ様でした。

一応アップ。
山荘の屋根とカシオペヤ。
ISO100 F3.2 7分30秒。